胸腺種を最新ダビンチ式で摘出手術・退院

2013年12月09日 11:36

12月6日金曜日ダビンチという最新ロボット式で胸腺の腫瘍の摘出の手術を行いました。

重症筋無力症と胸腺種の関係。胸腺種の30-50%が重症筋無力症を発症。重症筋無力症の25-30%が胸腺種。さらに、胸腺に異常がある人はもっと多いとのこと。胸腺は、胸の奥のリンパ系の臓器で免疫系の仕事を子供頃を中心にしているものらしい。胸腺種は悪性腫瘍なので見つかったら必ずとる。かつ、これによって重症筋無力症がよくなる(程度は別)。胸腺は肋骨の中にあり肺や心臓とも近く、取り除くのは面倒。なので、病院では、胸腔鏡ではなく、完全に胸を切って開ける方式の手術を進めることもあるようです。最新ダビンチ式は、体に負担の穴をあける手術なのに視野が広く取り除きがいいらしい。また、手術前の説明では、肺をひとつ萎ませてスペースを作ってとかいわれてけっこう怖かった。詳しくは重症筋無力症&胸腺種

手術前後の様子当日は歩いて手術室へ。その後点滴で麻酔をかけられて「体がふわふわしてきませんか?」と麻酔の先生に聞かれ、「ようやくふわふわしてきました。。」と答えたところから意識がなくなり、気づいたときは「私息をしている」と思いながら、左の胸が非常に苦しく、痛く、息が止まってしまうのでは?という感じで、終わっていました。ICUにて痛み止めを入れてもらいかなり落ち着き、夫も顔をだし少し会話もできたのですが、その後、夜からは吐き気(結局翌朝まで3回 もどしました)、左胸の痛みと体が動かせない不快感で、ずっと寝てはいるのですが、まだ朝にならない、つらかったです。看護婦さんには申し訳ないのですが、吐き気がするので、何度もベッドの高さを変えてもらいました。なお、手術当日は、通常のステロイド以外にメスチノンも1錠服用しました。

ようやく一晩がこせて朝がきたときはうれしかった! ICUで水を飲んでからみ痛み止めやプレドニンなどの薬を飲んでそこまでは落ち着いていたが、15分後くらいにレントゲンをとられ、またはいてしまいました。いずれにしても不快。昼前に、車いすで病室に戻り、病室の自分のベッドに寝ると、不思議と急に落ち着いてきた。おかゆも食べられた。吐き気も治まり薬も飲み直し。その後、午後には病棟を1周歩きました。

ダビンチの威力はすごい!15mlしか出血がないそうです。夫は、手術直後先生から説明を聞き、取り出した胸腺種を見せられたようです。胸腺種は、広がっておらず、白い固まりで大きくなく、ただ、悪性かどうかは病理検査をしないといけないということでした。

熱があり7度5分くらい、眠い、頭が重い、話す気にならない、痰がでるときにちといたいが、我慢の範囲に。夜も9時半になると眠くて眠くて。。寝てしまいました。

手術の翌々日、朝は眠くて起きれなかった!排便もあり食事もとれて、微熱はあるが、歩けるし、体もかなり楽になった。話したり、何かを見たりする気になれてきた。午後からは、ドレインという水をとる管もとれて、点滴もなくなる。これはダビンチの標準だそう。階段も上れたがまだちよっときついので1回だけにする。レントゲン。夜になって、左胸が腫れているのに気づいた。看護婦さんに話したところ、明日先生に相談しようということに。

術後3日目、かなり普通に動ける気がする。朝起き抜けに採血を。9時過ぎにレントゲン。左胸がはれているのも、肺の水がたまっていたり、空気が溜まっていたりすのではなく、傷のためではということで、経過観察となる。レントゲンや採血の結果も良好で退院予定は明日ということ!すごいです。が、これはダビンチの標準ということです。

手術のための傷のうち、ドレイン以外は既に溶ける糸で縫っているのでOK、ただしドレインのあとだけは、来週になりそうです。今週が外来1回、来週にドレインの後始末ということになりそうです。

体重が毎日800- 900g 増えている。。。これも経過観察ということで。便秘気味のためかもしれないのですが。手術の副作用ですかね?

ダビンチは、最新の医療ロボットで、小さい穴で大きな視野で手術ができ、患者への負担が小さい。日本ではまだ保険の適用は前立腺がんのみだと思います。アメリカでは、非常に普及していて、夫がUSの医療事情を調べたところ、胸腺種の手術60例を比べて、胸腔鏡にくらべて2割程度予後の改善率が高いらしい。クリーゼなどのリスクのある手術では保険の適用を進めるべきでは、、と思いますが、こちらはまた別途詳しく書きたいと思います。ダビンチのWikiはこちら。ja.wikipedia.org/wiki/Da_Vinci_(医療ロボット)

夫が見せられた私の胸腺 あとで写真をとっておけばよかったと言っていたのですが、彼の説明によると、取り出された胸腺は、あまり独立した組織のようには見えず、親指の先くらいで、さきっちょは白子のような感じで全体は肉のたたきのようだったということです。一部切り取られて悪性かどうか、病理検査にだされているので、詳細結果は実はまだです。浸潤、他の臓器へ浸食していることはなかったといわれたようです。

12月10日病院としては非常に一般的な経過のようですが退院。私は術後1週間くらいかときいていたような気がしていたので早くてびっくり。